B6の断片

言いそこねた何か

桃子のお兄ちゃんになりたかったわたしの話

 

周防桃子のお兄ちゃんになりたかったひとりのお姉ちゃんの話。あるいは「私はなぜ桃子のお兄ちゃんとして振る舞うのか」という説明と注釈。個人のジェンダー観が沁み出てるので苦手な人は苦手だと思います。大半ポエム。

 
考えるに至ったきっかけ
周防桃子を語るニコ生、通称「デコスト」(番組名「デコレーションストリ~ミンッ♪」/コミュニティ参照)での打ち合わせ中。こんな話題が出た。
「女性のPってどんな立場から桃子を見てるの?」
なんなら他の桃子担デュンヌ集めていつかデコストで……と思っていた話題ではあったが、話がそれて行きそうなのと、果てしない闇が出そうなので今回はブログにまとめておくことにする。

 
現状の楽しみ方

今のところ担当アイドル周防桃子への関わり方としては、女性Pとしては接していない。おおよそ出会った時から今に至るまで、お兄ちゃん(踏み台)立場として楽しんできたつもりだ。理由を説明すると、以下のような理由が挙げられる。今回は順を追って見ていきたいと思う。
。 

1、甘える女の子はかわいい

・求められるものを知っている媚び方
周防桃子11歳、無自覚の甘え

2、社会的な盾としての役割
・異性が味方してくれることへの安心感
・女性ばかりの空間で自分だけを見てくれる優越感
3、ゲームにおけるユーザーの想定
・男性向けコンテンツという枠組み
・これまでのアイマスとの付き合い
4、プロデュースに込める物語
・お姉ちゃんに至る物語と仮エンディング

 

1、甘える女の子はかわいい

・「求められるものを知っている」媚び方

担当アイドルに恋愛的な目線を抱く予定は今後もないけれど、相手のことを異性だと意識して振る舞う女の子はかわいいと思う。最初に桃子の自己紹介ボイス*1 を聞いたときは、あまりの可愛らしさと、それにそぐわないツンケン具合が絶妙で悶え苦しんだ。「お兄ちゃん」だなんて、ブリッコが似合う子だなあと思った。そうやって媚びておけば周りが喜ぶことをわかっているような、それでいて自分に求められるラインをわかっているかのような、賢い振る舞い。そうやって大人を手玉に取るタイプの少女だと思って意味で気にかけたのは否定しない。それはそれで子どもの浅はかさが露呈して愛らしいのだけども。

 

周防桃子11歳、無自覚の甘え

以下、タイムラインで見かけて首がもげるほど頷いたツイートを引用しておく。

 

他人の表現を借りるとすると、「甘えているような感じがする」。かわいい。かわいいの一言に尽きる。そのあと周防桃子への理解を深めていくと、こっちに媚びてくるところなんてほとんどなくて、むしろどう甘えさせてあげられるかに悩まされることが多い。付け加えれば時折見せる無意識の甘えと自立心の塊のような頼もしさのバランスが絶妙なんだけどそれはまた別の話。私にとっての「お兄ちゃん」呼びは、可愛らしく見えることを言い訳に、本当の甘えを隠しているというイメージでもある。一見なんでもない呼称に隠された年相応の甘え。心を許してくれている証なのかなと思うし、だんだん見えてくる彼女のいじらしさと愛らしさは本当は誰にも見せたくないくらいかわいい。

まぁ実際そんなことどうでも良くて、お兄ちゃんと呼ばれた瞬間私の中の何かが目覚めたんだ。わかるね?

 
2、社会的な盾としての役割
・女性ばかりの空間で自分だけを見る男性が居る優越感
桃子は幼い頃から芸能界で生きてきたため、何をもって普通とするかは定義が難しい。ただ少なくとも若い女性が集められた劇場においては、桃子はたくさんいるクラスメートの一人みたいなものである。たくさんのお姉ちゃんとお友達に囲まれた、悪く言えばぬるま湯的な空間。公式が大きくストーリーを変えてこない限り、大きな人間関係の変動はない。こんな女子高のような特殊な空間で、自分だけにかしづいてくれる男性(プロデューサー)は思春期の少女にとって一種の優越感を与えるのではないか。ひるがえってプロデューサーの自分にとってもまたしかり。下僕でも踏み台でもいい。言い方を選ばないならば、「こんな自分でも彼女の支えになることができる」という薄暗い優越感も同時に満たすことができる。*2


・異性が味方してくれることへの安心感
プロデューサーの存在は、異性が味方してくれていることへの安心感にもつながる。芸能界という弱肉強食の世界で、自分が駆出しの若い女性Pだと思うと少し心もとない。桃子のキャラバンストーリーでPが矢面に立つ場面があったが、これが華奢な女性だった場合に迫力は出るのかな、とは思った。*3正直そこまで想像しなくてもいいとは思うが、彼女を守る盾として存在するとき、自分が男性のイメージの方がしっくりくるものがある。

 

3、ゲームにおけるユーザーの想定
・男性向けコンテンツという枠組み
いくらアイマスに世間的な人気がついたって、美男子集まるsideMがあったって、アイドルマスターミリオンライブ!のメインキャラクターは美少女ばかりである。単純に考えれば男性を想定して作られているし、単純に男性のとして物語を享受した方がこちらとしてもスンナリ楽しめる。周防桃子に関わり始めてまだ1年未満だけど、彼女は自分の「理想」そのもので、いつだって公式の周防桃子の破壊力を受け止めるだけで必死だった。自分の都合の良い解釈を押し付けそうになる不安と、そんな不安を軽く飛び超えてくる彼女の魅力。自分の脳内イメージを変換している暇はなかったのは大きい。

・これまでのアイマスとの付き合い
また、自分は無印のころからニコマスを中心にアイマスを見守ってきた。ずっと気おくれや葛藤があって原作をプレイした事はないけれど、そこで描かれるPとアイドルの二人三脚にずっと憧れていた。プロデューサーの瞳を通して描かれる様々なアイドルの姿は公式に負けないくらい魅力的だと思うし、思い思いのやり方で愛情表現をするプロデューサーたちの姿は自然な姿として私の中に焼き付いている。そのためスーツ姿の男性としての脳内イメージが自然だったりする。


4、プロデュースに込める物語
・お姉ちゃんに至る物語と仮エンディング
ソーシャルゲームの形式においてエンディングという言い方をしたくはないが、正直出会った最初の3か月で仮エンディングの妄想はしていた。引き続きの妄言にはなるが、自分にとっては桃子との最初の出会いが一番大切な思い出なので大目に見ていただきたい。出会ってしばらくは、私は周防桃子のことをアイドルとしては見られなかった。アイドルの肩書きはどうしたんだと自分でも思うが、自分を頼ってくる桃子があまりにツボすぎてそれ以外の姿は後回しになっていたし、それ以前に自分はPにはなれないと思っていた。そのへんは、8年も指咥えてアイマス触れずにいたとことか、リアルに約1か月間毎日泣いてたあたりの拗らせ方から察してほしい。

 


でももっと深く桃子に関わるにはプロデューサーとして関わるのが一番いい。届いてたはずで諦めた夢へのあと数センチを自分が支えてあげられるなら。「プロデューサー」と言い張って彼女への手を差し出してあげられるのなら。自分はプロデューサーになる以外に道がなかった。ただいまいち踏ん切りがつかないあたりをぼかした折衷案が、今のところの自称「踏み台」、あるいは「保護者」である。自分の周防桃子のプロデュースには、自分がPになる物語も同時に含まれているけどまだ内緒。*4

……でももし、もし。自分が(桃子に対して)胸張ってPを自称することができたなら。どんな形であれ、自分が納得いく桃子の姿を1つでも形にすることができたなら。私は自信を持って桃子との未来を思い描くことができるだろうし、その延長線上には成長した周防桃子がいるという妄想がある。そういう関係になった時、桃子がアイドルとして甘え抜きで自分のことをプロデューサーと呼んでくれたら、とひそかに思っている。そこから自分の真のアイドルプロデュースが始まるのだ!とかいう自分の夢を結構気に入っているので、今のところはこれで突き通すつもりだ。

 

おまけ:楽しみ方の広げ方
私は二次創作の遊び方というか、楽しみの広げ方があまり上手くない。だけど自分を立てるとするならば想定しているのはこんなところだ。


周防桃子で創作するとしたときの自分
・脳内イメージPの自分

・もし周防桃子で創作するなら
まぁ別にしないけど妄想するのは勝手だからね?????
桃子の良さを広めるならば、ぷちますの間島Pリスペクトで作る。ちょっとスケベでアイドル思いでふざけながら真面目なことも言える関係性にすごくあこがれる。あるいは裏次郎Pリスペクトの下僕系プロデューサーを作りたい。ブヒ。あるいは、周防桃子のことをただの生意気ロリだと思っていた最初の自分か、周防桃子に救われた直後のダメダメの自分。思えばこれら全て男性のイメージなのだけど、男性女性における男性というよりも自分の中から女性性を失くした「無性」に近い。自分自身、社会的な縛りを受けないフラットな性別としての男性へのあこがれは強い方だと思うのでこういった話が伝わるかは分からないが。

あと単純に、周防桃子という少女を引き立たせるには男の方が都合がいいのもある。もし今後何か作るとしても、ひとつ創作するよりブログ何本書く方が早いからなんもしないんだけどね。

www.pixiv.net


・自分の脳内イメージとして
自分が自分として桃子と付き合う原始的な脳内イメージとしては、Pヘッドを踏み台に置き替えたイメージである。そのくせなぜか周囲からは冴えないサラリーマンに見えるというTHEご都合設定である。ギャグっぽい漫画の符号は見えるけど表情は見えない。アイドルからはそれなりに信頼されているけどお互いに隠し事をしている、……という設定。
私は別の分岐点として存在したかもしれない、1000個の痛みを抱えて孤独の神に魅入られた周防桃子を知っている。そのことを彼女は知らなくていい。そして私は「儚い夢の一滴」の姿を偶然見て桃子の保護者になろうと決意した。彼女は隠し通せていると思っているし、私は一生言うつもりはない。そのことを、彼女は知らなくていい。私は頼れるお兄ちゃんではなく踏み台を被って姿さえ偽る自信のないお姉ちゃんだけど、そのことを彼女はずっと知らなくていい。
この妄想ごっこにどんなオチを付けるか分からないけれど、どんな結末であれ彼女ずっと一緒に歩んでいられたらと思う。あ、Pとの恋愛ルートや結婚ENDはないよ。

1000個の痛みを抱える周防桃子


 
最後に:今までとこれから
お前周防桃子に関して書くつもりが自分の話ばっかやんけ!毎回そうじゃワレェ!
私は桃子との出会い方を間違えたと思っている。どうやっても周防桃子との強烈な出会いの思い出を「ダメダメな自分の元に舞い降りた天使」だと感じてしまうし こんなクソPに出会ったうちの桃子はハズレくじを引かされたとも思う。そんなこと死んでも桃子の前で言わないけど、負い目のぶん彼女に関して必死になっているのもまた事実。最近ライブに行ってそのあたりのわだかまりは溶けたけど、吹っ切れるまでは一人前にならないんだろうなあ。*5

でもきっと彼女とのエンディングは今後も変わり続けるし、6月に迎える彼女との2年目においてもゆっくり見直して行けたらと思っている。まぁなんだ、5月にはエピソードゼロが来るし、これからもっともっとメロメロになっていくんだけどね。

 

 

<最後にもっかい宣伝>
私のような面倒くさいマンも桃子に興味を持ってるだけの人も集まれ周防桃子を語る生こと「デコレーションストリーミンッ♪」をどうぞよろしく!!メンバーは常に募集中!詳しくは公式アカウント(デコスト事務局 (@deco_streaming) | Twitter)で!

~あなたのコミュニティ登録で救われるお兄ちゃんお姉ちゃんが居ます~ 

com.nicovideo.jp

 

*1:周防桃子、11歳です。…そこにいるお兄ちゃんは誰ですか?」の部分。以下「桃子のプロデューサー?そんなの要らないのに。桃子、ずっと前から女優やってたし。芸能界のことなら何でも知ってて、経験豊富なんだよ?そんな桃子の側にいたいなら、桃子に意見しない、逆らわないが絶対条件ですよ?あと、偉そうに見下ろさないで」と続く。表記ゆれがあったらすみません。

*2:注:そんなことを考えているのはごく一部です

*3:桃子の子役時代に触れられている貴重な場面なのでぜひ一度ごらんいただきたい。ストーリーの完成度も高い

*4:以下長めの余談。アイドルではなく、Pとしての自分を主役にしているかどうかについては今回は論じない。このあたりの解釈の話は今後機会があれば。また、オタクが物語を消費する際の考え方に関してはkramija氏のエントリに上手くまとまっている。少なくとも自分は「人生の物語化に失敗したオタク」にあたる。参照:物語の再定義とそこから得られるオタクの分類 - kramija’s blog

*5:関係ないけど間違いから始まる関係ってBLっぽくてよくないですか?