伊織 『カプチーノ』 PV 「その先」の伊織は誰よりも魅力的で
あとりえPのカプチーノが好きだ。いろんな水瀬伊織を内包して、いろんな魅力をギュッと詰め込んで可愛くってたまらない全力アイドル水瀬伊織のカプチーノが大好き。元々あとりえPが好きだし伊織は大好きだし、カプチーノと知った時は勝ちを確信したのだけど、それ以上に特別なものになっている。初見は可愛過ぎてボロボロ泣いて何度も見て、見返すうちに私の伊織像に一区切りがついたことを知ってまたちょっと泣いた。今日はそんな話。前回(ニコマス回想 水瀬伊織に託したカワイイの夢 - B6の断片)「続く」って言ってたけどどっちも独立して読めます。今回はいおりんかわいいしか言ってませんが。
君に恋した15秒
♪あと少し あたしの成長を待って
出だしででこの絵が出てきて「あっ」と思った。私にとっての三大伊織動画、ありすえP/DikePカプチーノを髣髴とさせる絵が、動画を開いた瞬間そこにあったんだから。この動画だと無印思い出の一枚になるのだろうこの記憶は、少しも色あせることなくピンで止められている。続く「あなたを夢中にさせたくて」行かないでと縋った無印伊織が、まっすぐにこちらを見すえる2伊織に置き換わって「可愛がってね」とブリっ子ポーズを決めるところに着地するまで15秒。腕をぐるぐる回したり、うさ耳付けて大きく跳ねたり、笑顔でいたと思えばこっちと目が合ったりで、この動画に掴まれるまでの時間なんて、30秒もいらなかった。
ありすえPの動画は何故かリアタイで見てた(記憶なし)
……のだけどなぜかDikePで育ちました*1
ステージの美しきアイドル
曲が始まって、軽やかに ステップを踏む伊織にはまた見覚えがあった。衣装からして2が来て綺麗になったむきリンPのリスペクトみたい。この衣装を背負っている伊織はどちらかというと綺麗で、ステージで堂々と美しく振る舞っている感じで統一されている。でもその間に挟まれる表情はどうしようもなく可愛くて、スネ顔だったり背中向けるコミュシーンだったり、制服眼鏡、色違い衣装のウサ耳、あーもうだめかわいい。ステージで堂々としてる綺麗な姿と微笑ましいコミュの場面といろんな衣装で胸いっぱいになっちゃう。
むきリンPの伊織はとても綺麗。伊織メイン+バックダンサー二人なんてのはこれだけですね。投コメにP目線が表れてる気がします
今あの子こっち見た!こっち見たんだって!
個人的にグッと来た場面。「黙っておいて行ったりしないでね」で、こっち見てくるしてくるのは卑怯としか言いようがない。見事に術中にはまった感じがしてならないけえど瞬間ノックアウトだった。だってこれ
こっちみた!!!!!!!!!!
1HIT!
ティータイムハピネス衣装でヤダヤダするのは可愛い、でも負けないぞ!と思ったらおしりフリフリきましたねハイーーー
2HIT!!
※念のため言うと別におしりフェチではないんですけど神SUMMER!!と全力アイドルのおしりふりふりダンスが異常に好きです。伊織かわいいをこじらせると、彼女のおしりふりふりダンスを見るたび臀部にうさぎのしっぽが見える病気にかかると風の噂で知りました。
こうやって可愛いの連撃を畳みかけた後に、絶対アイドル衣装(変身前)だったり私服で距離感の伏線を混ぜてくるのがたまんない。と言うか術中にはまってる気がする。けど好き。
交差する5人の伊織
続く2番もいろんな衣装がたくさん出てきてかわいい。さっきも「布石」と言ったけど、この作品の伊織は衣装ごと性格が違ってるように見える。5人の伊織はサビに向かって交錯していき、先人のカプチーノ伊織の「その先」を見ているようにも思う。一度5人を振り返ってみよう。
①セピア色(淡色)の無印伊織(0:06~)
私がDikePのカプチーノを思い出した最初の場面。終盤で出てくる⑤セピア色の2伊織より色調が濃くて暗い印象になっている。並行世界の誰かの記憶なのかな、と思う。
②ステージで輝く伊織(衣装多数)
文句なしでステージに立ってる時の伊織。どれも歌詞に沿った見せるための表情をしている。おそらくむきリンPリスペクトは0:27~
③私服の伊織(OFA私服/2私服/浴衣/ピンクの冬服コート)
コミュシーンはこの動画の中の伊織とPの現実の記憶、そうでない場面は伊織からPへの距離感が表れてる気がする。2伊織は0:25~の一度のみ。
④天使の下着ミズギの伊織
ステージは見せるための衣装、私服は現実の距離感とするならば、この下着の伊織は内面描写なんだと思う。思いっきりはしゃいだ表情とかデレる表情とかたまんなくかわいい。
⑤セピア色(淡色)のOFA伊織(2:17~)
この伊織が出てくる時間も、全体で言うと短い。①の淡色よりちょっと色が薄いかな?前面に出してはないけど、怒りと困ったような表情。
書いてて2伊織がほとんど出てないことに気付いたのだけど、2世界はパラレルワールドだったんだ。P無しで大きくなった伊織、と考えてみればカプチーノの歌詞はあまり似合わないのかもしれない。
色んな形の「不安」
2でいろんなステージ衣装をまとって輝く伊織。いろんな場面の伊織は、サビの畳み掛けに向かって収束していく。
私服伊織「忘れちゃいそうで」不安なのに
今までよりグッと近づいたカメラで伊織からの心の距離が表現されててドキッとする。
いつかの記憶「あなた(P)がここに居る約束」
約束したのは私服の(おそらくいつかの思い出の)伊織。約束の真実味を感じていない場面はステージの伊織。ステージの伊織は悲しそうでもとても綺麗な表情をしている。
ステージ衣装の伊織「二人を支配しそう」
のあとに、こんな至近距離で、こんな顔するの反則っしょ。
身に着ける鎧(衣装)の少ない時の伊織
最後はこの伊織まで不安げな表情をする。本当はこの時こんな顔してたんだろうか、淡色のフィルターがかかってるってことは多分これもIFの世界。
OFA私服伊織
心はまだ揺れ動いてるように見える。
融解した「その先」
だからこそ、そのすべてが溶けるようにカプチーノがあって
照れたり困ったりした先に居るのが全力アイドルとともに配信された専用衣装エンブレスチャームの水瀬伊織なのがたまらなく好き。
怒って八つ当たるような「口の悪さ」や、泣きそうだったり寂しそうな顔する「強がり」を、態度じゃなくて「精いっぱいの証拠」「だって」と堂々と自分の口で伝えられるんだ。こんなにまっすぐにこちらを見据えて、ステージに立つものとしての表情と自身の表情が融解した瞬間のこの伊織はとても美しい。すべてはこの瞬間のためにあったんだって感じがして本当……ウッ(涙腺決壊ポイント)
一人でも二人で居ても大丈夫
残りの時間は幸福感を倍増していくように、可愛い伊織を堪能できる。堪能しながら、「ああ、もう、大丈夫なんだな」と思った。拗ねても大丈夫、次はちゃんと笑顔で迎えられる。狙ってぶりっこして冗談めかしてワガママだって言える。でもステージもちゃんとこなして誰よりも綺麗で魅力的で可愛い。そんな伊織の表情が堪能できて幸せに思う。そして最後の絵でどこかの時間に存在した、あらゆるIF世界の伊織を抱きながら優しい表情でいるのがとてもとても幸せに思えるのです。
先人の遺産と伊織と
伊織についての複雑な思いは前回で(ニコマス回想 水瀬伊織に託したカワイイの夢 - B6の断片)だいたい語ったけど、どんなこと言ってたかちょっと振り返ってみる。
「夢を背負わされたお人形さんを愛でてるけど人間の水瀬伊織に申し訳ない」「そもそも私が見ているのは水瀬伊織なのだろうか」「Pになれないからファンになったけどトップアイドルになるのを応援さえできなかった」ってところである。ウワッ140字も来てないうえにネガティブしか言ってない!!!まぁそういう心の重荷降ろしたくて今ブログ書いてんだけどね!!!!!*2
そんなブレブレな伊織像でも、個人的三大伊織動画は特別で、中でも色んな人の解釈が存在するカプチーノについては特別悩んできた気がする。メイPの「伊織、暴れ出す」は権利者削除(とリスペクト一作)、whoP(hscさん)の「水瀬伊織」一度非公開にもなってて自分の中で伝説みたいになってるからかな。詳しくは胡桃坂さんの読んでみてください(押し付け2回目)。本当にこのエントリがなかったら私はこの話書けなかったから(2回目)
正直いうと、原典となったありすえP/思い出の場所となったDikePが絶対過ぎて、他のP/合作はあんまり拾えてなかった気がする。ついでに最後から2番目のむきリンPのカプチーノは、ちょっと苦手だった。情けないことにPじゃないコンプレックスとロリコン幻想があいまって成長した伊織を素直に祝えないという解釈の問題がありまして……*3。2になって美しく輝く伊織に心惹かれれば惹かれるほど、「自分がPじゃない」ことへの反発が強くなる。それを祝えないのが嫌で、この組み合わせから離れてた時期があった。だからこのまま私にとっても他の人にとっても、ニコマスアイドル水瀬伊織×カプチーノのストーリーは、「今は綺麗に成長して一人前に輝いてるよ」という一本道のストーリーになるんだなあ、と思ってた。それはそれでいいし、ほとんど私の問題なのだけど。
けどあとりえPのカプチーノはそれら「すべてのカプチーノへの感謝」といろんなIF解釈の上に成り立っていて、何よりぶっちゃけ超好みでしてですね!!!!!!??????好きなPで好きな子で思い出の曲でファッションショーとかいう夢の固まりみたいな動画でしてね!!!!!!?????
あまりの奇跡の特盛っぷりと、その可愛さに胸いっぱいになって、ぐちゃぐちゃ考えてるのが馬鹿らしくなってようやく、伊織への迷いから解放された気がする。私にとっての伊織はこんなにも可愛くて綺麗でいじらしくてきらきらしてて素敵な子でやっぱ可愛いんだ……(泣き崩れる)そんなこんなで、この作品は私にとって特別な存在になっている。きっと自分の中で一区切りついたんだろうな、今では他の作品も穏やかに見ることができる。
さらにいうと、投稿者コメでさらに「次の人」へバトンを手渡してるのがニコマスらしくて好き。
45作目
ありすえPリスペクトを一度やってみたいという、小さな動機からこの動画の制作がスタートしました。タイムラインを埋めるにつれ、この曲のニコマスPVをもっと未来まで伝えたいと思うようになりました。何年後かに新人さんがまた、この曲でPVを作って受け継いでくれたら嬉しいです。
過去を今に繋いで、いつか(IF)を拾って、未来へ手渡す。色んな時間を抱きしめて、昨日よりずっと輝いている水瀬伊織とカプチーノが大好きです。じゃあ私の思い入れはこのくらいにして、次*4行きましょうか。