B6の断片

言いそこねた何か

ニコマス回想 水瀬伊織に託したカワイイの夢

 

私は長いこと水瀬伊織が好きだった。

反面、距離感を持て余す妄想を抱えて長いこと苦しめられていた。この話は伊織の名作交えていつか整理したいとずっと思ってのんきに構えてたけどなんか公式で????カプチーノ伊織が来ると聞いて?????ア?公式???夢????(今でも三度見)

THE IDOLM@STER MASTER ARTIST 3 05水瀬伊織
水瀬伊織(CV:釘宮理恵
COCX-39145 \1,667+税

収録内容(歌は伊織のソロ歌唱です)
Tr.1 全力アイドル(M@STER VERSION
 作詞・作曲・編曲:ササキトモコ
Tr.2 七彩ボタン(M@STER VERSION
Tr.3 カプチーノ
 カバー曲:オリジナルは“ともさかりえ”さんです。

アイドルマスター(THE IDOLM@STER)公式ページ|日本コロムビア|2015.04.17 News

急遽予定の前倒しが決定した。うん、いいよ、もう終わりにしましょう。過去何十回といろんなところで縋ってきた君に、改めて土下座しようじゃないか。

 

カプチーノが似合う彼女
カプチーノ(楽曲)と水瀬伊織の組み合わせは過去幾つもの名作を生み出してきた鉄板タッグのひとつだ。このへん胡桃坂さんが上手いこと書いてたので丸投げしちゃおう。っていうかこのエントリなかったら振り返り書こうとは思わなかった

水瀬伊織とカプチーノヒストリー - めぐりあいクロニクル

私はほとんどDikePのカプチーノで育ったけれど、今はあとりえPのカプチーノが一番好きでそこに落ち着いている。あとりえPのカプチーノは今の私にとって完成系で、「ぼくのかんがえたさいきょうの妄想彼女アルバム」だったりする。好きなアイドルのグラビアをみて妄想しているのに近い。「自分だけに笑いかけて」「自分の前だけでこんな表情を見せてくれる」「こんなにかわいいぼくだけのアイドル」ってイメージ。水瀬伊織はとってもかわいい。

THE IDOLM@STER [水瀬伊織](無印)

水瀬 伊織 | 765プロダクションアイマス2)

水瀬伊織とは (ミナセイオリとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

ニコ百、とっても良いキャラクター紹介なので是非。

 

箱庭の人形は夢を見るか
単なる自分語りになっててすんません。私にとって、「かわいい」はひとつの宗教だった。物心ついたころ、周囲の大人に愛される容姿と素質(愛嬌とか性格)をもって生まれた弟に劣等感を抱き、地味で大人しい自分に罪悪感があった。だけど可愛くてふわふわしたお花畑みたいな世界が好きで、成長とともにそういう夢を心に閉じ込めて守ることにした。私にとっての「二次元」は、そこに置くお人形さん探しでもあったと思う。

とはいえ最初は素直にお姫様を愛することができずに腐女子として神の視点で嫁キャラに萌えていたのだけど、いろいろあってそれが難しくなり、次のお人形探しに出かけた。例の最初の子(天海春香)は、最終的に私の手に負えないと判断して、次に選んだのがデコちゃんだった。アケも無印もやってないから分からないけど、ニコマスの伊織は最初から人気があった女の子には思えなかったし可愛がるだけの条件はそろっていた。だから私が守ってあげてもいいかな、と思った。それがきっかけ。私にとっての水瀬伊織は、用意された席に選ばれたお人形だった。

 

解釈を持て余す

自分はどういう順番で伊織に近づいてったんだっけ。えーと、そう、何も考えず見てた頃はへんたいたーれんだった。オタクの求める総意・ツンデレ女王釘宮の化身のような彼女を愚民ごっこの延長戦で崇めてヘラヘラしてるのは楽しかった。単純に作業用によくできてて飽きないし、釘宮ブームは安泰っぽかったし、最初いちばん見てたのはこれだったはず。当時ニコマスで見かけた無印伊織のデコ弄りはあんまり好きになれなかったので、親しみを持つという意味ではぴったりだった。思えばマキュロPといい愚民弾幕好きだなーw

そのうち意識的に探すようになって、伊織のことを土台になったのがDikePのカプチーノだった。これを書くにあたって見返したらありすえPのカプチーノも当時よく見てたのだけど、その時から美希より伊織に惹かれていたことも思い出した。覚醒美希が選ばれたのは見た目重視だと思ってたし、「カプチーノの茶色が似合う、オシャレでちょっと背伸びした女の子」二人組、と思えば特に気にならなかったし。

当時はありすえPの凄さも、どうしてこんなリスペクト作品が生まれたのかも良く分かってなかったんダナー。っていうかこのカプチーノ(最初)も、黒春香「ひれ伏せ愚民どもっ!」(1:00~)もリアタイで見てた記憶があるのにありすえ装備だけ見たことがないってどういうこっちゃい。自分でも惜しいことをしたとしか思えない。

 ありすえPもDikePも両方の動画も素敵だったけど、何よりこの動画の伊織がたいへん好みだった。小さくて可愛くていじらしくて素直じゃなくて僕だけのアイドル。whoPと出会ったのは少し後だったから、私の水瀬伊織像はここで決まったのだと思う。小さくて可愛くっていじらしい女の子。改めて掘り返して伊織像の原点がここだったことに自分でもびっくりだよ!!!

それから前後して、精神的にしんどい時期に自分の状況を重ねたのがメイPの「伊織、暴れ出す。」だった。動画跡地がないので制作物マイリストをば。

あのときの私は環境が離れてった親友に精神的に縋ってたのだけど、同時にそんな弱い自分が嫌だった。そういう心の弱さを悟られないように二次元に、水瀬伊織に置き換えることで落ち着こうとしていた。こんな立派な子でもこんなふうに弱い面を抱えてるんだって思うことで励みにしていた。この曲を聞くと、この動画を思い出して今でも泣いてしまう。 

ただ、メンバー屈指の向上心と一個人としての意思を持った彼女を、自意識の代替物として扱うことがいつも申し訳なくもあった。自分の中の妄想を崩したくない反面、罪悪感から人間らしい動画も求めてみてたのがライオンの伊織。

だいたい「暴れ出す」と同時期に見ていて、ああ私がどんだけ夢の世界へ引きずり込もうと伊織はこういう子なんだと安心した。ただ伊織のこと何も知らないくせして「強い子」と言い切りたくもなくて、この動画の伊織はこの中で完結している。今でも見るとめちゃくちゃ燃えますね。あとはなんだっけ、hscさん(whoP)の水瀬伊織か。カプチーノと、暴れ出すと、水瀬伊織。私の伊織像は大体この3つでできてる。

 

私はPじゃない

だけど私は、あの子のプロデューサーじゃない。

誰よりも私に頼って欲しいけど、私はPじゃない。愛情で彩られたアイドルはいちばん可愛いけれど、それは私に向けられた笑顔じゃない。他の作品だったらカップリング妄想に逃げるけど、アイマスはそうもいかなかった。手を出せなかったのはくだらない理由で、ゲームが苦手なのが大きいかしら。小中学生くらいの、みんながやってる時期に手を出しそこねて、そのまま興味ない顔してたら精神的ハードルが……ってやつ。ちなみにPSPはソフトを買う前に一週間も経たずに壊して放置した始末。ついでにまぁ恥ずかしいんだけど、自分のことあんま好きくなくって、漫画一冊でさえ、形ある物を手元に置いとくことが苦手だったんだよね。

だから私の好きなものは心の中にしか存在できなかったし欲しいものを全力でつかもうとする人は輝いて見えた。水瀬伊織は私にはない、いろんなものを持っていた。そんなところが羨ましくて、心が焦げた。こんな気持ちじゃPにはなれない。

 

2以降~絶対無敵完璧美少女水瀬伊織
しょっぱいこと言いつつもなあなあでニコマス見て過ごしてたら例のアレ、アイマス2が発表された。空いた口がふさがらないほどみんなキラッキラに可愛くなってビビったけど、中でも美少女水瀬伊織の突き抜け方といったらなかった。竜宮小町センター&楽曲(スモスリ)&パレスオブドラゴン衣装はすべてを塗り替えるほどの衝撃だったって何万回でも言える。

あの瞬間から伊織は、三段飛ばしでトップアイドルの階段を駆け上がったと思っている。2の私服も七彩ボタンもアイマスはダサいモサいの固定観念を覆す優遇っぷりで、なんというかもう、やられた。

2の一年前くらいから9.18を挟んでの何年だか何か月だか、たぶん一番伊織に酔っていた。P無しでスーパー無的美少女となった伊織に最初こそショックを受けたものの、逆を言えば無限に妄想ペロペロするのも納得の美少女になったってわけでワーイ!!!(P無しで成長ってそもそも私はPではなかったのだ)

DIAMONDはこれが一番好き。けるまPの伊織はどれも宝石みたい。あ゛ーうつくしい

楽園ですよ、楽園!シクパラで深夜の無限ループ最高!

それからは他ジャンルを転々とするうちにアイマスから遠のき、ほどほどの距離を保つようになったと思う。いつからか、私は彼女を「伊織ちゃん」と呼ぶようになった。「私はファンです」の線引きとして。Pじゃないとかいう迷いで輝きを曇らせないための心の線引きとして。


向こう側へ行けませんでしたっ
2伊織が輝きを増すにつれて、伊織とは徐々に距離が離れていった。その間に恋した人*1がいたからかな。成長するにつれて、ロリコン少女崇拝ごっこができなくなったからかな。

んでも多分、最終的に決定打となったのは劇場版アイマス。誘われて公開一週目に見に行ったのだけど、正直「合わなかった」。アニメシリーズの春香推しがわりと苦手で、今回の絶対女神☆天海春香と化した天海春香が見てられなかった。劇マスで春香の次に目立っていたのが伊織で、春香とは違って目立ちすぎて苦手だった。あの伊織は完成されたその次のステージに立って見えた。それを祝えなかった時点で、なんかもう違う気がして。

変わっていく彼女たちに何の感慨も覚えられなかった私は、そっとその場を去ることにした。いや伊織は使いやすいキャラなんだろうけど、分かりやすいとか使いやすいキャラにしてほしくなかった、なんて、言える立場でもないし。そういうアレコレを思う段階ではないほど伊織は立派な人だったんだと思う。あるいは私がそれを感じられなかったんだと思う。私生活で忙しかった時期も重なり、私はあまり彼女のことで悩まなくなった。さよならもありがとうも言わないよ。

www.pixiv.net

↑ だいぶ経ってこの漫画読んで、劇マスとはだいぶ和解しました。劇場見たけど読んでないって人は是非。いやあ二次創作ってすげえなあ……。

 

マタアイマショウ
それからいろいろあってニコマスに帰ってきて、今ようやくまた目の前の箱の中で笑う美少女を愛でている。失って初めてわかるとはよく言ったものだけど、この数年で何度かしんどい目に遭って変なこだわりが抜けたらしい。

もういいよ。Pであってもそうでなかろうと、伊織は世界一カワイイ。もういいです。集合絵を目にして一番に探してしまうのは伊織だから。きっとどんなにあがいてもまた好きになるから。もういいことにします。

またきっと、何度でも君に恋をしましょう。
その未来の一度はPとしてでお願いします。

 

 

※綺麗にまとめた顔しつつ蛇足のカプチーノ編へ続く

書き損じ拾うだけなんで期待しないでください

 

*1:何故かまたパーソナルカラーが似たような色のウサギちゃん(タイバニの赤いほう)にハマる